武相荘雑感
d0122898_10403469.jpg

先日、念願の白洲次郎、正子の居宅、武相荘に行った。
d0122898_10415366.jpg

小田急線鶴川駅から徒歩15分の小高い丘の上に建つ純和風の茅葺の家、
d0122898_10435097.jpg

丘の周りはなんということもない日本の今時の住宅街、ユニクロなんかもある中、
次郎の家が建つ丘だけが、昔のたたずまいを残し、静かで穏やかな空間を保っていた。

あー、昔の日本ってこんなやったんやなー。

実は今回白洲次郎の住居だからわざわざこんなとこまで来たのであるが
最も心に留まったことは、
日本の古民家とその周囲のたたずまいの素晴らしさであった。
ぶっちゃけ、「白洲次郎の」というよりも家と周りの景色そのものに心を動かされました。
d0122898_1133257.jpg

もちろん、田舎ではこのような風景は随所に残っているが
町田という東京の衛星都市でどんどん奥へ奥へと住宅開発がなされた場所に
ぽつねんとこのような空間が残されたことで、
今時の都会の住宅環境と昔のそれの差異が際立っていることを
まざまざと比較することができる稀有な場所だと思います。

なにが違うって、まず家の大きさが違う。ゆったりとした茅葺屋根の家は趣き深く、
そしてそれを包み込む周囲は庭というしきりはなく、雑木林で囲まれており、
その高木に囲まれた空間の静寂感は、今の住宅のしきり具合では到底得ることのできない空気です。
それにひきかえ、周囲の住宅は和風や西洋風やごっちゃごちゃに建ってて、
統一感が全然なく、風情というものを感じられない。
人口が増えたから仕方ないといってしまえばそれまでだけど
ボクの目からは、白洲の古ぼけた家のほうがずっと魅力的でした。
昔のものを残すという気概がないと、日本の街並みはあっという間に、
なんのポリシーもモラルもない街並みに変わってしまうと感じました。

日本人にとって西洋じゃなくて西洋風なるものって一体なんなんでしょうね?
戦後、時間がたった現在にもほんとに要るものなのかな?
ほんとに心の奥底から日本人のものになってるのかな?
d0122898_1141032.jpg


一方で、僕ら日本人も古いものを愛でる心はあると思いますが、なぜか自分の住居には
あまり古いことをよしとしない風潮があるように思うがどうだろう。
簡単に建て替えちゃうみたいな。
それはやっぱ西洋風なる自分の家に対してマイホームとしての愛着感をとことん
持ちきれないからじゃないのかな?
なんか他人の褌で土俵に上がってるようなくすぐったい感じ。
もちろん、ただたんに西洋風にあこがれているわけではなく、住居としての
合理性が上回っている部分などもあって自然と欧風が主流になったのもあるかも
しれないけど。。。
でも、今回都会にある古民家を見て、改めて日本のたたずまいは本当に美しいと思いました。
d0122898_114324.jpg


白洲次郎と正子のことはどっかいっちゃいましたね。
二人のことは大好きですからまた触れることもあるでしょう。
でも一つだけいっとくと、あれだけ国際人で、興奮すると文句が英語ででてきたという
白洲次郎が、自ら手を入れながら死ぬまで大事に住んだのが純和風のこの家だったということ。
自分の大切なものがしっかりわかっていた人だったんだなあと思います。
[PR]
by basukettoboru | 2009-02-18 11:46 | 旅行
<< さくら 2009 ヨルダンの夜談 Ⅵ >>